コミュニティグリッド研究

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2009.04-

現在柏の葉ではハードとソフトの両面からの多様な実験的取組みが進められていますが、これらを持続的な都市づくりにつなげていくことが今後の課題です。そこで、「まちづくりの各分野を地域スケールでつなぐ持続可能な空間計画と社会運営のシステム」を「コミュニティグリッド」と名づけ、システムのあり方及びその試案についての研究を、2009年度より実施しています。

初年度の研究は「平成21年度千葉県持続可能な国際都市づくりのための新たな担い手育成支援事業」の補助を受け、柏の葉イノベーション・デザイン研究機構が主体となって実施しました。東京大学の複数分野にわたる研究者をコアメンバーとした研究体制を組み、また柏市の都市計画、公園緑政、福祉、地域活動関連部局の協力を得ながら、研究会を開催して、コミュニティグリッドという概念やその具体的な展開について議論を重ねました。
半年にわたる議論を踏まえ、2010年3月にまとめた報告では、コミュニティグリッドを「地域が主体となって自律的・可変的に地域社会を持続させていくシステム」と定義し、以下の3つの方向性から基本概念を整理しました。

(1)主体・体制   :中央集権→地域の自律
(2)施策体系の型  :縦割りヒエラルキー構造→水平的・多元的ネットワーク
(3)システムの性格 :固定的・硬直的→動的・可変的

また、基本的な3つの方向性を踏まえながら、19のキーワードを整理しています。

・重ねあわせ
・オープンプラットフォーム
・技術と社会の調和
・小さな公
・部分からの発想
・アドホック
・すき間・余地
・動的な組織  ほか

これらは、地域コミュニティをベースとしながら、エネルギーを始め、廃棄物処理、緑地環境維持、教育、福祉、さらには地域運営までを小さな単位で自律分散的に行い、こうした小さな取り組みがネットワークすることで柔軟性と冗長性を確保していく、という大きな社会システム像につながっています。

2010年3月23日には「柏の葉コミュニティフォーラム」を開催し、研究成果発表のほか、都市と環境に係わる研究者を招き、基調講演及びパネルディスカッションを行いました。
初年度の成果をベースとしながら、2010年度以降も継続的に研究会を開催し、概念の深度化を図るとともに、地域をベースとした分野間の連携や自律的な地域運営体制のあり方など、より実践的な展開に向けて研究を行っています。