(レポート)UDCKまちづくりスクール2018年度後期を開催しました
2019年03月14日(木)
今年で12年目、通算23回目となるUDCKまちづくりスクール。2018年度後期のテーマは「都市経営時代のまちづくりと暮らし方」。今回は、各地の公・民・学のセクターから多種多様な講師陣をお迎えしたこともあり、多くの受講生にご参加いただきました!
第1回 2/17(日) 10〜14時(レクチャー・ワーク・交流会)
水辺から始まるパブリックライフと都市戦略
-岩本唯史 氏 建築家、(株)水辺総研代表取締役
-出口敦 氏 UDCKセンター長、東京大学教授
第1回(2/17)は、出口UDCKセンター長から柏の葉のまちづくりの解説、水辺総研の岩本唯史さんから水辺から始まるパブリックライフと都市戦略についてレクチャーしていただきました。その後は、受講生からの質問を踏まえたお二人によるクロストーク!出口先生からは「デジタル革命が進む時代における働く環境や暮らしとの融合」、岩本さんからは「水辺活用におけるオープンイノベーションや当事者性・主体意識」といったお話をいただきました。最後は、バンクシーのあの作品を誰がどう扱うべきなのかという話題も!なかなか刺激的な土曜日となりました。
第2回 2/23(土) 10〜12時(レクチャー・ワーク)
つくば市におけるテクノロジーの社会実装
-毛塚幹人 氏 つくば市副市長
第2回は、つくば市副市長の毛塚幹人さんに「つくば市におけるテクノロジーの社会実装」についてお話していただきました!つくば市が現在おかれている状況や行政課題、それらに対するテクノロジーの実装や行政プロセスのアップデートについてたっぷりと解説していただきました。業務効率化で生まれる時間を通じて若手職員に創造的な業務経験を積ませることを狙っているという話や、「アジャイルな行政」となることでスタートアップ企業が活躍し実績をつくれる環境を整えているという話が個人的には興味深かったです。レクチャーの後は、受講生が気になっている街の課題を整理して、グループをつくるワーク!「街なかの居場所」「流入する住民増加」「少子高齢化」「子どものためのまちづくり」といったキーワードで4グループに分かれました。
第3回 3/2(土) 10〜14時(レクチャー・ワーク)
世界と未来を見据えた虎ノ門のエリアマネジメント
-中裕樹 氏 森ビル(株)タウンマネジメント事業部
第3回は、森ビル(株)タウンマネジメント事業部の中裕樹さんに「世界と未来を見据えた虎ノ門のエリアマネジメント」についてお話していただきました!森ビルが目指している街づくりビジョンから、国際都市間競争や2020年に向けた都市の再整備、そのなかで虎ノ門再開発が果たす役割や今後の展望についてたっぷりと解説していただきました。森ビルは必ずディベロップメント(ハード)とタウンマネジメント(ソフト)の両輪で都市開発を行なっていることや、タウンマネジメントの財源確保として街のメディア化やコラボレーションパートナー企業がいること、新虎通りから創造や革新をうまれることを願って次世代技術やアート・文化プログラムに力を入れていることなどの話が印象的でした!レクチャーの後は、街にどんな課題があるのかグループごとに仮説を立て、実際はどうなのか検証すべく街頭ヒアリング調査!その結果をふまえ、今後柏の葉でどんな取組みをしていくと良いか目標を設定しました。
第4回 3/10(日) 10〜14時(レクチャー・ワーク・交流会)
持続可能な都市環境づくりと公園マネジメント
-三谷繭子 氏 (株)Groove Designs代表取締役
最終回は、(株)Groove Designs代表取締役の三谷繭子さんに「持続可能な都市環境づくりと公園マネジメント」についてお話していただきました!「持続可能な世界」づくりという大きな話から、そのために自分たちができることは何かという視点で各地の事例をご紹介いただき、また、そうした潮流のなかで運営されているオープンイノベーションプラットフォーム「シティラボ東京」についても説明していただきました。そのあとは、専門であるパブリックスペースを活用した街の居場所づくりということで、公園の利用促進や社会実験、その意義について解説していただきました。レクチャーの後は、グループごとに設定した「街の目標」の達成に向けて各セクターがやるべきことを利害を意識しながら考えて整理するワークを行いました!「データドリブンを意識した防災や医療」「子育て世代の移動などのサポート」「皆が楽しく働ける環境づくり」「多様な世帯が交流できる場や居場所づくり」といった、偶然にもまさにUDCKが今取り組んでいることと重なるようなテーマで課題解決の方策を考えていただきました。今回の成果を踏まえ、UDCKやまちづくり公社が今後のまちづくりに取り組んでいくことはもちろんのこと、これを機会にぜひ実現にむけて受講生も一歩進んでいただけると事務局としては嬉しい限りです笑(応援します!)
今回のスクールは、「都市経営時代のまちづくりと暮らし方 」という大きな切り口で様々な先進的事例を紹介しつつ、柏の葉がこれからどこに進めばいいのかということを改めて考えてみるプログラムにしてみました。その結果、素晴らしい受講生に恵まれ、互いに切磋琢磨する時間にできたかなと思っています。受講生のみなさん、本当におつかれさまでした&ありがとうございました!
まちづくりスクールは毎年2回開催しています。ご興味のある方はぜひ次回ご応募ください。スタッフ一同お待ちしております!(スクール担当 遠藤)
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