(レポート)[K SCREEN]Public Landはだれのもの?映画「パブリック・トラスト」上映会とディスカッション
2021年06月18日(金)
K SCREENとは
K SCREENは2021年3月10日(水)にスタートした映画上映とディスカッションの会です。
毎月第3水曜日にUDCKでSDGsをテーマにしたソーシャルシネマを上映します。
参加者さんと映画を鑑賞した後は、作品や心に残ったシーンについての感想を共有したり、その日のテーマについてディスカションをします。
今回のテーマは「公有地」
4回目のKSCREEN、上映作品は「パブリック・トラスト」です。
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ロバート・レッドフォードとイヴォン・シュイナード製作総指揮によるアメリカの公有地のための闘いを追ったドキュメンタリー
二極化が進む時代にあっても、アメリカ人は約260万平方キロの公有地を共有している。しかし、この土地は脅威にさらされている。連邦政府が米国の全市民のために信託しているこれらの土地は、気候変動対策の拠点であり、先住民族の聖地であり、野生生物の生息地であり、アメリカ人のアイデンティティーに欠かせないものである。しかし今日では、政治的にはあらゆる分野の有権者から支持されているにもかかわらず、これらの場所は、採鉱産業と彼らの影響を受けた政治家からの前例のない脅威に直面している。
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*作品については K SCREEN #004の告知ページで詳しくご覧ください
>告知ページへ
舞台はアメリカ、そして広大な自然を含む公有地。
一見すると私たちの生活にあまり関係のない内容ですが、美しい風景やそれを守り、自分たちの尊厳を守るために活動する人々の熱量に圧倒され、だんだんと引き込まれていきました。
ディスカッションでは「日本では同じことが起きているのか?」「自分たちの身近な問題に置き換えることはできないか?」ということを考えながら鑑賞していた参加者さんが多いことがわかりました。
事後に実施したアンケートをもとに、作品についての感想などを紹介していきます。
作品について
質問:作品の満足度はいかがでしたか?
★4.6(5点満点)
質問:作品への感想、印象に残っているシーンなどを教えてください
-人間のためではなくて経済を優先しているのがよくわかった。
-化石燃料に依存しすぎている感がある。手っ取り早くお金になるからかな...
-「無関心であることが敗北を意味する」「団結することで物事を変えることができる」というメッセージが印象的でした。
-公有地を私有地化することの問題は理解できましたが、公有地を公有地のままにすることの問題はないのかが気になりました。(変えないことのリスクもあり得るかと思い)
-環境破壊、自然破壊の現実を見るのは苦しい。
-2018年にアラスカの保護区を石油開発に解放された時の先住民族が落胆する表情が印象的でした。
-トランプが極悪人だということが改めて分かった。
-様々な立場で意見が割れるし、誰のため、何のために、何故必要なのかを考えるとなかなかゴールが見いだせない、ゴールが遠い作品だと思いました。
-思った以上に政治に左右されている。
-自然と経済、保全と開発、対立する価値観の調整にはどうすればよいのか、大変考えさせられた。
-綺麗な自然を守りたくなる映像だった。また、政治家の汚さが強調されていた。
-生き方や価値観の違いで、公有地の捉え方が全く異なることを改めて実感し、大切な土地を守る人々の想いに共感しながら観ていました。アメリカという国の、良くも悪くもドラマティックさに驚きながらも、日本の身近なところでも類似したことが起こっているのだろうと思うと、知って、時には闘うことが必要だと感じました。
K SCREENについて
質問:本日のK SCREENの全体的な満足度はいかがでしたか?
★4.8(5点満点)
質問:上記満足度の理由など
-親切丁寧な運営に感謝しております。
-開催直前のお電話失礼いたしました。。
-自分のパソコンの小さな画面なので映画の迫力は出せませんが、都内のパタゴニアの店まで行かなくても見られたのは良かったです。
-普段ドキュメンタリー映画を選ばないが、見る良い機会になるため。
-90分に及ぶ映画をうまく上映できたこと、トークセッションの時間まで確保できたこと。
-考える時間になり有意義だった。
-重いテーマでも気軽に鑑賞できる
-終始、展開が変わり、見ごたえがあったため
-普段見ないドキュメンタリーを観る機会ができた。
-SDGsやアメリカのことなど、視野の広がる良い映画でした。
今後のK SCREENついて
K SCREENは、今後も参加者さんからフィードバックをもとに少しずつ改善しながら継続開催していきます。定期的に開催することでキャンパスの街の定番イベントになるように成長させていきたいです。
また、SDGsを考える機会としてだけではなく、映画を通じた国際交流の場としても機能していければと思っています。
過去開催分のレポートや このプロジェクトの詳細は こちら にまとまっています
UDCK ディレクター
八崎 篤