都市環境デザインスタジオ 学生の最終成果物を展示しています!
2012年02月03日(金)
2011年度も、東京大学、千葉大学、東京理科大学の合同大学院演習である「都市環境デザインスタジオ」をUDCKにて開催しました。
日本の高度成長期に開発され、急成長した大都市周辺のいわゆる「郊外」では、居住者の高齢化、空洞化、施設の老朽化など多くの問題を抱え、豊かに残る自然や長年培われたコミュニティを活かしながら、環境共生型、生活重視型のサステナブルな成熟社会の形成が模索されています。
そこで今回のテーマは「成長から成熟へのシナリオと郊外都市デザイン」。
対象は、現在「郊外都市」として開発が進んでいる、柏の葉キャンパス駅を中心とする柏の葉地区とその周辺地区です。30年先の将来を見据えた成熟社会形成のシナリオと、そのシナリオに基づく段階的なまちの姿を検討してきました。
受講した学生は約20名。フランス、ベルギー、中国、ポルトガルなどからの留学生も多く、4つのグループに分かれて、提案を練り上げていきました。
まち全体のプランのみならず、交通システムや建築単体のデザインまで考えることはたくさん。英語でのコミュニケーション、背景が異なるメンバーでの共同作業は、大変そうでしたが、都市デザインは一人だけ、一つの職能だけで完成させることは難しく、様々な人のアイデアを編集することも求められます。その意味で、今回の演習は学生にとって、とても貴重な機会だったのではと思います。
また、昨年12月には、検討している提案に対して、柏市や三井不動産といった実際に街をうごかしている方々から意見をいただく機会にも恵まれました。
このような過程を経て迎えた1月28日(土)の最終講評会(公開意見交換会)。
地域の住民の方々にもお越しいただき、学生のプレゼンテーションに対して、「住宅を中心とした提案だが、新しい機能も必要なのではないか」など様々な意見をいただくことができました。
柏の葉には学生の声にも耳を傾けてくださる住民の方がいることも改めて感じました。
現在、学生の最終成果物をUDCK館内にて展示しています。(2月いっぱいは展示の予定)
学生ならではの斬新でユニークな提案がたくさんあります。まちの未来を考えるきっかけになればと思いますので、ぜひお気軽にお立ち寄りください!(後智)