(レポート)9月Kサロンを開催しました!
2018年10月03日(水)
UDCKで月に一度開催しているまちの交流会、Kサロン。
9月Kサロンのテーマは「UDCK海外視察報告! スペインのスマートシティってなんだ?」ということで、今年7月に行ったスペイン視察についてUDCK副センター長の三牧浩也が報告しました。
ざっくりと報告をまとめると、バルセロナ市は人口集中や観光者増加によって街の安全や交通マネジメント、駐車場不足などの問題を抱えており、その解決策としてスマートシティに取り組んでいるとのこと。街中には人感センサーや環境センサーがいたるところに取り付けられ、効率的なバス交通や信号コントロール、街路灯運用、ごみ収集などが実現されているようです。また、そういった情報はネット上でオープンデータ化され、だれもが街の状況を把握できるようになっているとのことでした。
個人的には、そういったハイテクセンサーもあまりニーズがなかったり維持費がかかるとどんどん廃止され淘汰されているという話が、実験的な姿勢というかフットワークの軽さを感じられて良いなと思いました。
Kサロンはだいたい毎月最終水曜の夜に開催しています。次回もどうぞお楽しみに◎
■日 時:2018/9/26[水]19:00〜21:00
■場 所:UDCK
■テーマ:UDCK海外視察報告! スペインのスマートシティってなんだ?
■参加費:お一人様1,000円(軽食代)
■主 催:柏の葉アーバンデザインセンター(UDCK)
■問合先:info[at]udck.jp([at]は@)
■予約は不要 途中入退室はご自由に
■お子様連れも大歓迎!
■これまでの様子はこちら
■概要はこちら
(レポート)UDCKまちづくりスクール2018前期を開催しました
2018年10月01日(月)
今年で12年目、通算22回目となるUDCKまちづくりスクール。2018年度前期のテーマは「まちなかにおける「シェア」の可能性 〜公と私を超えてできること〜」。今回は、「シェア」を切り口に多種多様な講師陣をお迎えしたこともあり、多く受講生にご参加いただくことができました。「シェア」を通じて街を自分たちで良くしていこうという熱意のある受講生が参加され、新たなまちづくりのきっかけとなるような素晴らしいスクールとなりました!
第1回 8/11(土) 10〜14時(レクチャー・交流会)
シェアリングシティとまちづくり
- 積田有平 氏 シェアリングエコノミー協会
-出口敦 氏 UDCKセンター長、東京大学教授
出口UDCKセンター長からの柏の葉のまちづくりの解説とともに、一般社団法人シェアリングエコノミー協会の積田有平さんからシェアリングシティとまちづくりについてお話していただきました。
その後、お二人によるトークセッションを行い、シェアが街にどのような影響を与えるかについて話していただきました。「シェアリングの普及によって都市構造や土地利用がこれから一変するのではないか。まさに今そういった状況を前提としたシェアリングタウンをつくる構想がある」など、たくさんの興味深い話を聞くことができました!
第2回 8/25(土) 10〜12時(レクチャー・ワーク)
EDIBLE WAY 食べられる道プロジェクト
-江口亜維子 氏 千葉大学博士後期課程
千葉大学の江口亜維子さんに「EDIBLE WAY食べられる道プロジェクト」についてお話していただきました。豊かに安心して暮らせる環境づくりのために、人と人、人と緑をつなぎコミュニケーションを生み出すことを目指している「エディブルウェイ」。地道に進めてきたプロセスから、実践したことで見えてきた沢山の成果まで、じっくり解説していただきました。お話を聞いていて、エディブルウェイは「共同利用・分配・分担・共感」を生み出す、まさにシェアを体現するプロジェクトだなと感じました。
その後は、今後のグループワークのチーム編成を決めるワークショップ!それぞれの受講生に興味のある街のテーマや課題を示してもらい、似た視点をもつ受講生を探していただきました。その結果、「図書館・公共の場」「子育て世代・花や食育」「若者世代・スポーツ」といったキーワードで3つのチームが誕生しました!
第3回 9/1(土) 10〜14時(レクチャー・ワーク)
まち保育 まちで育てればまちが育つ
-三輪律江 氏 横浜市立大学准教授
「まち保育 まちで育てればまちが育つ(まち保育のススメ)」について、千横浜市立大学の三輪律江さんにお話していただきました。「まち保育」とは、まちにある様々な資源を活用し、まちでの出会いや関係性をひろげ、身近な地域社会とともに子どもが育っていく土壌づくりをすること。まちなかでの子どもの行動調査や保育施設とまちの関係、まち保育を高めるマップワークショップなど、研究から実践まで幅広くお話していただきました。横浜市の公園内保育所の事例や保育園前でたむろせる場のデザイン、子どもの視点から見た軒先のセミパブリック空間のお話など、まさにまち保育は様々な「シェア」に通じる考え方だなと感じました。
その後、受講生は3つのグループに分かれて、テーマごとにまちで困っていることについて街頭ヒアリング調査を行いました!その結果、「自然に集えて動ける趣味の場がない」「子どもがおもいっきり遊べる公園が少ない」「図書館のような勉強できる場がない」といった街のニーズを見つけることができました(なんと21名もヒアリングしたチームも)!
第4回 9/9(日) 10〜14時(レクチャー・ワーク)
建築を、ひらく beyond architecture
-西田司 氏 設計事務所オンデザイン代表
「建築を、ひらく beyond architecture」について、設計事務所オンデザイン代表の西田司さんにお話していただきました。「働き方、生き方から建築を考える」という視点で、建築設計に止まらず領域横断的な活動を日々実践している西田さん。「シェア(共有)は〇〇を一緒に育てる感覚を生み出す」という切り口で、ヨコハマアパートメントやカー・ブランド(MINI)の居住空間エキシビションについて紹介していただきました。また、小さな断片を集積させることで都市の魅力をつくりあげていくISHINOMAKI2.0や、公共空間を「Public=人々の」ものにする取組み、コミュニティベースボールパークなどもシェアというテーマに関連して解説していただきました。
その後は、3グループに分かれて、自分たちのリソースでまちのニーズに応える方法を考えるグループワーク!その結果、『趣味や運動が楽しめる柏の葉公園の認知度を駅前で高めるために、繋がっている道路の植栽をみんなで管理&道路封鎖してベビーカーレースを行う』『新たな知識とふれあいが得られる場づくりとして、本好きボランティアによる本のシェアリング&おすすめ本の紹介コンシェルジュ』『子育て家族が心地よく過ごせる場づくりとして、パパご飯のレシピシェア&持ち寄りパーティ』という案が出ました!どれも素敵で実現可能な内容ばかりですので、これを機会にぜひ実現していただけますと事務局としては嬉しい限りです笑(応援します!)
今回のスクールは、「シェア」という大きな切り口で様々な先進的事例を紹介しつつ、自分たちが街に貢献できそうなことを気軽にディスカッションしていただくプログラムにしてみました。その結果、素晴らしい受講生に恵まれ、互いに切磋琢磨する時間にできたかなと思っています。受講生のみなさん、本当におつかれさまでした&ありがとうございました!
まちづくりスクールは毎年2回開催しています。ご興味のある方はぜひ次回ご応募ください。スタッフ一同お待ちしております!(スクール担当 遠藤)
※本コースの概要はこちら